エリーです。12月27日金曜日に、ジョージア国立バレエ「くるみ割り人形」を見に行きました。場所は上野の東京文化会館です。
ロシアのボリショイバレエ団のプリマ・バレリーナだったニーナ・アナニアシヴィリさんが、ジョージア国立バレエの芸術監督に就任されて20周年の記念公演です。
私はニーナ・アナニアシヴィリさんがボリショイバレエのプリマ・バレリーナだった頃、何回か友達とバレエを観に行ったことがあります。「白鳥の湖」や「ドン・キホーテ」などです。私は最初バレエのことを知らなかったので、バレエの雑誌を見て人気投票1位の人のバレエを見に行くことにしたのです。
「バレエは良い席で見ないと駄目。」と言う人もいますが、ニーナ・アナニアシヴィリさんは5階の席から見ても上手なことが分かるのです。バレエのチケットは高いので、私は5階の席しか取れませんでしたが、ものすごく感動したことを覚えています。今では「伝説のプリマ」と呼ばれているそうで、私も納得です。ちなみにその時の5階のチケット代は4000円でした。
ニーナ・アナニアシヴィリさんは、最初フィギュアスケーターを目指していたそうですが、バレエに転向されたそうです。フィギュアスケートだと、いくら表現力があってもジャンプが跳べないと全く評価されずに終わってしまいます。ジャンプにはその時の調子というものがあるので、ジャンプで決まってしまうのはもったいないです。バレリーナで良かったと思います。
ニーナさんはフィギュアスケートやバレエの上手い国で「伝説のバレリーナ」と言われるくらいですから本当にすごい方なのです。
もう芸術監督になられたので、ニーナさんの演技が観られないのは残念ですが、ニーナさんとA.ファジーチェフさんが振付をした、この「くるみ割り人形」は楽しみにしていました。
「くるみ割り人形」の一般的なストーリーは、クリスマス・イヴの夜にクララが名付け親のドロッセルマイヤーからプレゼントとして、くるみ割り人形をもらいます。クララはこのくるみ割り人形が気に入って抱きしめたのですが、クララの弟フリッツはクララから人形を取り上げて壊してしまいます。ドロッセルマイヤーは人形を直そうとするのですが、完全には直りませんでした。
夜中になり、クララはなぜか体が小さくなりました。そこにネズミの大群が現れてクララは怯えます。そこでくるみ割り人形がネズミの大群と戦います。ネズミの王とくるみ割り人形の一騎打ちになります。ネズミの王がくるみ割り人形を追い詰めたその時に、クララがネズミの王にスリッパを投げつけます。命中してネズミの大群は退散します。そうしたら、くるみ割り人形は美しい王子の姿になっていました。王子は助けてくれたお礼にクララを旅行に招待します。2人は様々な国に行って、お菓子の国に到着します。そこでダンスのおもてなしを受けて夢のような時間を過ごします。
チョコレートの踊り(スペインの人形の踊り)
コーヒーの精の踊り(アラビアの踊り)
お茶の精(中国の人形の踊り)
飴の精 トレパック(ロシアの人形の踊り)
アーモンドタルトのお菓子の精 ミルリトン(フランスの人形の踊り、あしぶえの踊り)
などの踊りがあります。そして、お菓子の精達が花のワルツを踊ります。最後に金平糖の精が王子と踊ります。クララがお菓子の精達に別れを告げると、クララはいつの間にか自分の家に戻っていて、夢から覚めます。
「くるみ割り人形」は国によって解釈が違うそうです。ロシアでは、クララが招待されるのはお菓子ではなく、人形の国になります。
また、今回のジョージア国立バレエではヒロインの名前がクララではなくバーバラになっていて、弟の名前はレヴァンとなっています。
今回も席は5階で、1列目の真ん中でした。バレエをちょうど正面から見ることができました。今回のチケット代は5000円です。5階からだと全体を見渡すことができます。
バレエはまず、シアター オーケストラ トウキョウの生演奏から始まりました。生演奏があるのは東京文化会館の公演だけだそうです。
第1幕と第2幕を見ましたが、第2幕の方が色んな国の踊りがあって、見ていて面白かったです。第1幕はちょっと退屈な気がして眠くなりましたが、第2幕の踊りが上手くて目が覚めました。
私はロシア製のワイドビノという、バレエを見るために考案されたらしいオペラグラスを使いました。5階なので、そのオペラグラスがなければ見えなかったと思います。ワイドビノはもともと天体観測用に買ったものなのですが、持っていて良かったです。
バーバラは、第1幕と第2幕で衣装が違うような気がしました。第1幕が薄い緑色で、第2幕が薄い水色のようでした。踊りがとても可憐で可愛かったです。私はバーバラの長めのドレスの衣装がきれいで可愛いと思いました。くるみ割り人形の王子様も、踊りやポーズがとてもかっこよくて上手だったと思います。
あと第2幕で、水色の衣装を着た2人の女の人と1人の男の人の踊りが優雅で美しかったです。その3人の人達は、踊らないでただ立ったり座ったりしているだけでも上品な感じがして良かったです。
第2幕を見て、誰がどの国の踊りを踊っているのかよく分からなかったですが、赤い衣装の人は元気なイメージで、水色の衣装の人は静かで優雅なイメージだったので、性格によって役が決まっているようでした。自分と遠いキャラクターを演じるのではなく、自分をそのまま表現するというところが良いと思いました。
有名な花のワルツはとても良い曲でしたし、踊りも上手だったので、ずっと見ていたいと思いました。
ニーナさんがプリマだった頃はアンコールを30分近くやっていたのですが、今回アンコールはありませんでした。それが少し残念です。
私は以前バレエの公演の時に売っているプログラムを買って、そのプログラムにニーナさんのサインをしてもらったこともあります。今回はサイン会がなく、その代わりにニーナさんとの写真撮影会がありました。でも、参加するためにはグッズを5000円以上買わなければいけなかったですし、家で見たいテレビ番組があったので、写真撮影会には参加せず、すぐに家に帰りました。
今回のバレエはとても良かったと思います。バレエは当たりはずれがあると思うので、このブログを読んでバレエに興味を持った方は、バレエの雑誌を見て人気の高い人を探して見に行くと失敗がないと思います。
私は今度ジゼルが見たいと思うので、バレエの雑誌を見て調べようと思います。