エリーです。6月1日は神奈川トラストみどり財団の「県民参加の森林づくり」の竹林整備に行きました。今回は妹と、中学3年生と中学1年生の甥っ子と、小学4年生の姪っ子と5人で参加しました。
妹の旦那さんの実家に竹林があって、手入れしておらず荒れているそうなので、「皆で竹林整備の勉強に行ったらどうか。」と私が誘いました。
場所は小田原市小竹で、JR東海道線二宮駅集合です。前日が雨でお天気が心配でしたが、天気が良くなって良かったです。
二宮駅までは電車で行って、そこからは貸し切りのバスで現地に移動しました。今回は90人の参加があったそうです。妹は「ずいぶん沢山の人が参加するんだね。」と言っていました。
バスから降りた後、作業の前に準備運動がありましたが、姪っ子は既に疲れていました。「行きたいって言ったんだから頑張って。」と妹が励ましていました。
山に着いたら前日までの雨のせいで道がぬかるんでいて、滑りやすくて歩きにくかったです。転ばなくて良かったです。
作業場所に移動したら女性のインストラクターから、注意事項として「山を歩いて移動する時はのこぎりを持ったままだと転んでしまった時に大変なので、のこぎりをケースに入れたまま移動してください。」というような説明がありました。
妹と甥っ子と姪っ子が初めて参加するので、作業はずっと男性のインストラクターが付きっきりになってくれて、親切丁寧に色々なことを教えてくださいました。
まず、のこぎりの使い方の説明がありました。のこぎりの刃はどうなっているかをまずみんなで観察し、「歯は下の方を向いているから、のこぎりは引く時に力を入れます。」と、とても分かりやすく説明してくださいました。
あと、竹をどんどん切り倒すのではなく、きちんと全部枝を払って1本処理が終わってから次の竹を切ると教わりました。
あと、甥っ子はのこぎりを小さく動かして使っていたので、のこぎりは刃渡りの広い範囲を使って切るようにと指導もありました。
竹を切る時は、のこぎりで切る係と、切っている間竹を支え持つ係と、周りの安全を確認して「倒れますよ。」と声をかける係などに分かれます。そばで他の人が竹を切っているので、安全確認は重要です。
しかし、竹を倒す時に誰も何も言わなかったので、インストラクターが「何ていうんだっけ?」と優しく注意して下さいました。
竹林は、竹と竹の間が1.8メートルの間隔になっているのがよく整備された竹林だそうです。ですので、竹と竹の間隔が近いものから切っていきました。
竹を切る位置は、地面に近い位置で水平に伐ります。地面から高い位置で切ってしまうと歩く時邪魔になってしまうからです。私は、「竹を地面から高い位置で切ってしまうと次から竹が生えてこなくなる。」と聞いたことがあります。これは注意が必要です。
また、竹を切る時のポイントは節の少し上を伐ることです。そうしないと竹の切り口の所に水がたまってしまい、ボウフラが発生してしまうそうです。
まず、竹を倒す方向を決めます。山の斜面で上方向や下方向に倒すと滑って転がってしまうので横に倒すそうです。倒す側に3分の1くらい水平にのこぎりで切って受け口を作ってから、反対側を切ります。
切っている途中で、竹の重みでのこぎりがきつくなり動かなくなる時があります。そういう時は、竹を支え持っている人が竹を倒す方向に押して、切り口が開くようにすると切りやすくなります。
竹を切り倒した後は、4メートルの長さで竹を切ります。4歩歩いて長さを測ると教わりました。でも、最初甥っ子が4歩歩いて距離を測ったら短かったので、インストラクターがメジャーで4メートルの長さを測り、「これを4歩で歩いてみて。」とおっしゃいました。そして、甥っ子が4歩の間隔をつかんでからのこぎりで竹を切りました。
倒した竹は切り株を利用して積んでおきます。
簡単な枝の切り方も教わり、小学4年生の姪っ子も上手に枝を切っていました。まだ小学校4年生なので、私は「子どもは力がないから切れるかな?」と心配だったのですが、取り越し苦労でした。
最後は枝の向きを揃えて指定の場所に置いておきます。この作業をしていて、最初は枝の向きを揃えておいたつもりでした。しかし、作業が終わる頃にはいつの間にか向きがバラバラになっていて、インストラクターから「向きがバラバラになっちゃったね。」と言われてしまいました。
休憩時間の間に竹の年齢の見分け方も教えて下さいました。竹の根元に皮が付いているのが生えてから1~2年の竹だそうです。竹の節に白い線があるのが年齢の若い竹だそうです。これが古い竹だと真っ黒になっているそうです。
竹の色でも見分けがつきます。若い竹は青々しく、年を経ると緑が薄くなります。古い竹だと茶色くくすみます。
インストラクターが「古い竹と新しい竹、どっちを間伐で切ったら良いでしょう?」とクイズを出し、妹が「新しい竹です。」と答えていました。でも、実は古い竹から切ると良いそうです。古い竹ばかり残してしまうと、竹林が古くなってしまうそうです。
竹の間伐は、太い竹を残して細い竹を切るということも教わりました。その方が太いタケノコが採れるそうです。
また、竹は真竹と孟宗竹があります。真竹は日本の竹で、孟宗竹は中国から伝わりました。
竹の種類の見分け方も教えて下さり、竹の節が1本なのが孟宗竹で、2本あるのが真竹だそうです。孟宗竹と真竹では、タケノコの収穫できる季節が違い、孟宗竹は4月くらいで、真竹は6月くらいです。
他にも色々インストラクターが教えて下さいました。タケノコの皮は殺菌作用があるから、昔はタケノコの皮でおにぎりを包んでいたということです。
タケノコの皮はラップやプラスチックのお弁当箱と比べ、土に還るのでゴミにならないところが良いと思います。また、ラップは低い温度で不完全燃焼させた場合、ダイオキシンが発生する恐れがありますが、竹の皮は発生しないと思います。環境保護にもなって良いです。
あと、今回切っているのは真竹で、籠など竹細工に使われるそうです。払った枝で竹ぼうきを作れることも教わりました。
タケノコが周りに生えているので、作業後はタケノコを1人1本持って帰ることができました。5人だから全部で5本です。
インストラクターはみんなに「今日は楽しかった?」と聞いて、子ども達は「楽しかった。」と答えていました。
作業後は葉などのクズをたわしで落として、さび止めのスプレーをかけます。そして、ケースからのこぎりの刃が出ないように紐でしっかりと結び、返却します。
インストラクターは、作業後の道具の手入れまで面倒を見て下さり、最後までお世話になりました。スローペースで作業していても温かく見守って下さり、とてもありがたかったです。
作業が終わってから妹は「もっとバリバリ作業するのかと思っていたけど、疲れない程度に作業するんだね。」と言っていました。余談ですが、もっとバリバリと仕事したい方には育林隊があります。私も「育林隊に入らないか?」と誘われたことがありますが、家から遠かったので入りませんでした。
お昼はみんなでお弁当を食べました。みどり財団からレモネードのジュースが無料で出ました。おいしかったです。ジュースが余ったそうなので、私の母と一緒にお留守番をしている4歳の姪っ子の分も後でいただきました。
帰りの電車の中では、「千葉ではもっと竹が太いから切るのが大変かな。」と話したりしました。今年、千葉の実家ではあまりタケノコが採れなかったそうです。私は「手入れして日当たりを良くするとタケノコが採れるようになるんじゃないか。」と言ったら、甥っ子は「じゃあ、竹林整備だね。」と言いました。
私は「でも、竹林があんまり荒れていて、竹も太いんだとプロの人に弟子入りしなきゃいけないかもね。」と答えました。これはとても難しい問題だと思います。旦那さんの実家のおじいさんも年を取っていて竹林の手入れができず、甥っ子もまだ中学生だからです。もっと仕事を教えてくれる人が周りにいればなあと思います。
家に帰った後、私はお風呂に入りましたが、妹と甥っ子姪っ子は公園に遊びに行きました。鬼ごっこをしていたそうです。「次の日雨の予報なので、今日しか遊べないから。」と妹は言っていました。ボランティア活動をした後なのにすごい体力だと思います。
次の日、妹は「足が重い。」と言っていました。そんなにきつい山を歩いたわけではないのですが、私も太ももに効いている感じがしました。作業はなるべく甥っ子姪っ子に覚えてもらおうと思い、私自身はあまりバリバリ作業しなかったのですが、それでも体重が減っていました。
私もすごく勉強になり、行って良かったと思いました。みんなよく頑張ったと思います。ケガもなく、無事に作業ができて良かったです。これで甥っ子姪っ子が竹林整備に興味を持ってくれて、できればまた来年も参加してくれれば良いと思います。